滋賀県には「びわ湖材」と呼ばれる素材があります。
びわ湖の水源の森で生産された主伐材・間伐材です。
これを製材して建築用材(無垢材・合板・エンジニアリングウッドなど)として活用することで、山々(びわ湖の森)の循環(植林〜生育〜伐採〜)を目指すものです。
木が育つ際には光合成により二酸化炭素を吸収し、それが炭素として木材に蓄積され、建築などに活用されることで、温暖化の要因とされる二酸化炭素が排出されることなく固定できます。
私たちはこの考えに基づき、地域の森林で育った材を活用したいと考えました。
このことはプロダクツを開発する上でも、とても大切な考え方であり、建物だけでなく木製品も小さな建築として考えています。
エーサイトが関わり、実現した2つの製品についてご紹介します。
<御幣立て>
多賀大社で毎月1日に行われる「御朔日詣り(おついたちまいり)」では、参拝の際に月替りの美しい御幣をいただくことができます。
そこで、この御幣を祀る「台」を、地域で伐られた広葉樹(山桜・ブナ・シデなど)を使いデザインさせていただいたところ、大変好評でした。
現在では、ひと月用・三ヶ月用・六ヶ月用の3通りの製品を定番として、毎月1日の朝に開催されている「おついたち市」で販売されています。
<ロッドスタンド>
フィッシング専門雑誌「ルアマガ(内外出版社)」の編集部とチームを組み、釣竿用のストレージを開発しました。
仲間の木工作家ともミーティングを重ね、まずは滋賀県多賀町のヒノキの無垢材を製品に加工しました。
2021年の打ち合わせの様子
素材や形状を変えて試作を重ね、販売量・コスト・制作のルーティンなどを検討した結果、「びわ湖材」のヒノキを使用した厚さ12mmの合板を、データをプログラムしたNCルータで加工し、部材を組み合わせたキットとして販売することとなりました。
それが「マルチロッドストレージ」です。
固定炭素量は、二酸化炭素換算で3.09 kg-CO2/台となりました。
試作品の数々
こちらで販売しています。
ルアマガ( store.luremaga.jp/SHOP/N990077ZZZZA.html )
いずれも小さなプロダクトですが、地域の物語性のある美しいデザインをすることができました。
ご購入いただく皆さんにも製品を通して流域の上流に思いを馳せ、森林を大切にすることに関心を持っていただけるのではないかと考えています。
そしてこの度、滋賀県多賀町のふるさと納税の返礼品となりました。
世界中の釣り愛好家の皆さんに、びわ湖材のマルチロッドストレージをお届けしたいです!
▼楽天
item.rakuten.co.jp/f254436-taga/e-02501/
▼チョイス
www.furusato-tax.jp/product/detail/25443/5890502?query_id=2c8ee54b-5ef6-4ba5-87f2-15f1b644ca5a
▼ふるなび
furunavi.jp/product_detail.aspx?pid=980277